臨床研究

当院での研究実績

<論文>

  • 2025年
  • Ando K, Suzuki A, Yoshida H. Ando K, Suzuki A, Yoshida H. Impact of Cognitive Impairment on end-of-life Care in patients with respiratory cancers. Respiratory Investigation 2025; 63: 10-2.
  • 2024年
  • Ando K, Suzuki A, Yoshida H. Clinical impact of COVID-19 Omicron variant on patients in home medical care. Home Health Care Management and Practice 2024; 1-8
  • Ando K. Intravenous tobramycin inhalation for patients with advanced bronchiectasis with pseudomonas aeruginosa infection in home medical care: A report of two cases. Cureus 2024;16 (6): e62726. 
  • 安藤克利、鈴木歩、吉田寛輝. 間質性肺炎患者における在宅医療導入時の現状と課題. 日本呼吸器学会雑誌. 2024,13(1):7-13.
  • 2023年
  • Ando K, Suzuki A, Yoshida H. Possible effect of blonanserin transdermal patch on antiemetic control in patients with terminal cancer with refractory nausea. Journal of Palliative Medicine 2023,26(9):1247-51.
  • Ando K, Suzuki A,  Yoshida H. Efficacy of blonanserin transdermal patch on terminal delirium in patients with respiratory diseases. Respiratory Investigation 2023; 61, 240-246.

<学会・研究会報告>

「残余検体(診療後に残った血液、尿などの検体)の研究利用目的の保管」について

1.はじめに

 医療法人社団よるり会 目黒ケイホームクリニック(以下、当院)では、呼吸器・循環器内科疾患を中心とした外来診療や、通院困難な患者さんが、症状なく安心してご自宅で過ごせるよう在宅医療(訪問診療、訪問看護)を行っています。

 日常診療では、患者さんの診断や治療を評価するため、医師による診察だけでなく、必要に応じて血液、尿、胸水、腹水等の検体を採取し、検査を行います。当院ではこれらの検体検査を昭和メディカル株式会社(以下、検査会社)に委託しているため、患者さんから採取した検体は検査会社に提出していますが、その後、検査や診断に使用されずに残った検体(「残余検体」といいます)は、医療廃棄物として破棄されます。

しかしこれらの残余検体は、診療上不必要となった場合でも、将来の医学研究のための大切な試料となることがあります。当院では、残余検体を必要に応じて検査会社から返却し、当院内に保存することで、病気の原因を調べるための研究や診療や治療の評価などに有効に使わせていただきたいと考えています。本研究のために余分に採血されることはありません。

●残余検体の研究への利用

 まず、残余検体の提供者である患者さんに研究への利用の同意をいただき、検体を保管します。

 その後、残余検体を用いて、研究目的に何等かの項目をかのその測定をすることを決めた場合には、その研究目的や手法についてその都度、順天堂大学医学部医学系研究等倫理審査委員会に申請し、科学的・倫理的な妥当性についての論議をしていただきます。

 その結果、同委員会の承認が得られた後、その研究内容を当院のホームページおよび院内掲示にて公開します。対象の患者さんが、ご自身の残余検体の研究利用を拒否できる期間をもうけ、その期間を終えた後に、残余検体を用いた測定を実施します。なお、残余検体を使用する研究では、患者さんに費用負担が発生したり、健康被害が生じるようなことはありません。これらの研究は、世界医師会「ヘルシンキ宣言」及び国の定める「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に従い実施されます。

●研究で使用する残余検体に係わる個人情報の保護

 残余検体は研究の目的で測定や分析が行われます。その際、外部機関に測定等を委託する場合もあります。得られた結果は診療情報などと紐付けられ、集計・解析等が行われます。

 検体やデータを外部へ提供する際には、患者さんを直接特定できる情報(お名前やカルテ番号など)を削除し匿名化しますので、当院のスタッフ以外が当院の患者さんを特定することはできません。また、研究成果は学会や学術雑誌などで発表することがありますが、その場合でも上記のとおり匿名化していますので、患者さんのプライバシーは守られます。ご自身の残余検体が研究で利用されることについて異議のある方、その他、残余検体の取扱い等についてご不明な点やご質問がある方は、以下にご連絡ください。

 また、一度同意をされた患者さんにおきましても、後で撤回したいと考えた場合には、その旨をお伝えくだされば、検体を研究に用いずに破棄いたします。同意の際にご一緒にお渡しした同意撤回書を、来院時にお渡しいただくか、郵送にて院長宛てにお送りください。

2. 研究の名称及び当該研究の実施について倫理委員会の承認を受け当院における研究機関の長の許可を得ている旨

研究の名称 : 残余検体(診療後に残った血液、尿などの検体)の研究利用目的の保管

研究機関の名称 : 医療法人社団よるり会 目黒ケイホームクリニック

研究責任者・個人情報管理責任者 : 医療法人社団よるり会 理事長 安藤克利

倫理委員会の許可を受けている旨 : 臨床研究は患者さんを対象に実施する研究です。患者さんの人権が保護され、安全性が確保されているかどうか、また、研究を実施することに問題がないかなど、研究の実施について倫理的・科学的な側面からの審査を受けることが義務付けられています。「残余検体(診療後に残った血液、尿などの検体)の研究利用目的の保管」についても、下記の倫理審査を行う委員会によって審査・承認されています。

審査委員会の種類  : 倫理委員会

審査委員会の名称  : 順天堂大学医学部医学系研究等倫理委員会

審査委員会の設置者 : 学校法人 順天堂

審査委員会の所在地・設置者の住所 : 東京都文京区本郷3丁目13

3.研究の目的及び意義

血液・尿・胸水・腹水などの検査や診断に使用された後に残った残余検体を保管しておくことで、将来、病気の原因を調べるための研究や当院で実施した診断や治療法の評価などに有効に使わせて頂くことが可能となり、医療水準の向上(より正確な診断、治療方針決定など)のみならず、あなたやご家族、さらに次の世代の方々に役立つ可能性が期待されます。

4.研究の対象・方法・期間

対象となる方 : 医師が、年齢、性別、現在患っている疾患、治療歴などを考慮して検体の保存が望ましいと判断し、本同意文書に承諾いただいた後、当院で血液・尿・胸水・腹水の検体検査を行った方を対象とします。当院における研究機関の長の実施許可日以降に採取され発生した残余検体を院内に保管します。なお、結果として残余検体が発生しなかった場合には対象外となります。

研究方法 : 検査や診断に使用されずに残った検体を検査会社に返却を依頼し、返却された残余検体を当院内に保管します。

予定期間・人数 : 当院における研究機関の長の実施許可日から10年間の間に採取された検体を、採取された日から10年間院内の冷凍庫に保管します。保管場所の用量の観点から、ご協力いただく予定人数は250名とします。

5.この研究への参加により予想される利益と起こるかもしれない不利益・健康被害

予想される利益 : 将来の研究の内容によっては、あなたには直接の利益がもたらされる可能性は低いかもしれません。しかし、このたび保管させていただく残余検体を今後の研究に活用させていただくことで、さまざまな疾患の解明に貢献できる可能性があります。さらに、研究成果が社会に還元されることで、間接的に利益を受けることができる可能性があります。

起こるかもしれない不利益・健康被害 : この研究のために余分に採血されることはなく、この研究に参加されなかった場合でも、現在当院で可能な最大限の治療と検査は引き続き行われます。不参加を希望することによって今後の治療・検査に一切不利益は生じません。

この研究は、本来医療廃棄物として破棄する予定の検体を院内に保管するのみであるため、この研究に伴う健康被害は発生することはありません。 

6.この研究に参加しない場合について

一度、本同意文書に同意頂いた場合でも、後から、この研究に「不参加」を希望される方(検体を医学教育・研究に使用して欲しくない方)は、同意撤回書に必要事項をご記入の上、当院の職員にお渡しください。この研究に参加されなかった場合でも、最大限の治療や検査が行われますので、ご安心ください。

7.研究への参加の任意性について

この研究へ参加されるかどうかについては、あなたの自由意思でお決めください。研究の参加に同意されない場合でも、あなたは一切不利益をうけることはありません。また、研究の参加に同意した後でも、いつでも参加を撤回することができ、また参加を撤回した場合でも、一切不利益をうけることはありません。

8.この研究に関する情報の提供について

将来的に具体的な研究に、保管された検体を利用させて頂く場合には、その利用について、改めて倫理委員会の審査を受け、その旨をホームページ上および院内掲示で公開します。

9.個人情報等の取扱いについて

あなたやそのご家族の氏名などが明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌およびデータベース上等で公に発表されることがあります。この場合も、検体は、それがだれのものか分からないように符号をつけて取り扱いますので、個人情報は厳重に守られます。

10.試料・情報の保管及び廃棄の方法について

研究対象者等の同意事項を遵守し、試料・情報等を廃棄する際には、特定の個人を識別することができないよう匿名化し、医療廃棄物を廃棄する場合は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」等の関連法令に従い適切に処理する。

11.利益相反について

この研究は、自己資金により実施しています。特定の企業からの資金の提供は受けておりません。また、この研究に係る全ての研究者およびその配偶者などの家族は、本研究に関与する特定の企業との間に金銭的利害関係、雇用関係は一切ありません。従いまして研究者が企業から独立して計画して実施しており、研究結果および解析等に特定の企業が影響を及ぼすことはありません。

12.研究の留意事項と第三者のデータ閲覧について

あなたの人権が守られながら、きちんとこの研究が行われているかを確認するために、この研究の関係者(当院の職員、外部の倫理委員会の関係者など)があなたの医療記録を見ることがあります。しかし、あなたから得られたデータが、報告書などであなたのデータであると特定されることはありません。

13.あなたの費用負担について

研究にご参加いただくことで、あなたに費用が発生することはございません。通常の保険診療に基づいて行われる検査に必要な費用については健康保険が適応され、従来どおり一部は自己負担になります。なお、あなたへの謝礼はありません。

14.研究から生じる知的財産権や得られた結果等の取扱いについて

研究の結果として特許権およびそれにまつわる経済的利益などが生じる可能性がありますが、その権利、利益は研究者などに属します。

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クリニック案内

医院名
医療法人社団よるり会
目黒ケイホームクリニック

理事長
安藤 克利
住所
〒153-0061
東京都目黒区中目黒4-5-1エースビル2階

※東急バス目黒警察署停留所すぐ
※お気軽にご来院ください。
電話番号
03-5722-5500
FAX
03-5722-5501